電気通信主任技術者 専門的能力:無線
過去問:令和元年 第2回 問4(1)
※日本データ通信協会 試験問題より引用
(1)次の文章は、マイクロ波用の給電線について述べたものである。「 」内
の(ア)~(エ)に最も適したものを、下記の解答群から選び、その番号を
記せ。ただし、「 」内の同じ記号は、同じ解答を示す。
マイクロ波用の給電せんとしては、主に同軸給電線と導波管が用いられる。
同軸給電線は、円形断面の中心導体とこれに同心円状に相対した接地導体の二つ
の導体などから構成され、「ア」から約3(GHz)のマイクロ波帯までの給電に
使用できる。
導波管は、平衡2線形給電線や同軸給電線にない様々な特質を持ち、マイクロ波
用の給電線として代表的なものであり、広く利用されている。導波管は、「ア」
伝送が不可能であり、同軸給電線と比較して、利用できる帯域幅は狭いが、伝送
損失が小さく、伝送可能電力を大きくとれるといった利点がある。
円形導波管は、軸対称でるため二つの偏波を1本の導波管で同時に伝送できる
特徴があり、遮断波長は、導波管の「イ」で決まる。
導波管内を電波が伝搬するときは、導波管の壁に電流が流れるとともに導波管
内に電磁界が発生する。この電磁界は、導波管の形状、使用方法、周波数などに
よって様々な分布を示す。
円形導波管の基本モードは、「ウ」モードである。円形導波管に誘起される
モードのうち、TM01モードや「ウ」モードでは、方形導波管に誘起される各モー
ドと同様に、ある周波数で減衰定数が最小となる。これに対して「エ」モード
では、周波数が高くなるほど減衰定数が小さくなる。
<(ア)~(エ)の解答群>
① TE01 ② 長波帯 ③ TE21 ④ 短波帯
⑤ 逆相 ⑥ 半径 ⑦ 共振 ⑧ 拡張
⑨ TM11 ⑩ 中波帯 ⑪ 直流 ⑫ 管路長
⑬ 同相 ⑭ TE11 ⑮ 誘電率 ⑯ 材質
解答:
マイクロ波用の給電せんとしては、主に同軸給電線と導波管が用いられる。
同軸給電線は、円形断面の中心導体とこれに同心円状に相対した接地導体の二つ
の導体などから構成され、「直流」から約3(GHz)のマイクロ波帯までの給電に
使用できる。
導波管は、平衡2線形給電線や同軸給電線にない様々な特質を持ち、マイクロ波
用の給電線として代表的なものであり、広く利用されている。導波管は、「直流」
伝送が不可能であり、同軸給電線と比較して、利用できる帯域幅は狭いが、伝送
損失が小さく、伝送可能電力を大きくとれるといった利点がある。
円形導波管は、軸対称でるため二つの偏波を1本の導波管で同時に伝送できる
特徴があり、遮断波長は、導波管の「半径」で決まる。
導波管内を電波が伝搬するときは、導波管の壁に電流が流れるとともに導波管
内に電磁界が発生する。この電磁界は、導波管の形状、使用方法、周波数などに
よって様々な分布を示す。
円形導波管の基本モードは、「TE11」モードである。円形導波管に誘起される
モードのうち、TM01モードや「TE11」モードでは、方形導波管に誘起される各モー
ドと同様に、ある周波数で減衰定数が最小となる。これに対して「TE01」モード
では、周波数が高くなるほど減衰定数が小さくなる。