電気通信主任技術者 過去問解説(伝送交換設備及び設備管理)問3(2)

 電気通信主任技術者 伝送交換設備及び設備管理

 過去問:令和元年 第2回 問3(2)

 ※日本データ通信協会 試験問題より引用

 

(3)次の文章は、請負契約、工程管理などの概要について述べたものである。

   「  」内の(オ)、(カ)に最も適したものを、下記の解答群から選び、

   その番号を記せ。

 

( i )建設工事における請負契約などについて述べた次の文章のうち、誤っている

   もの「オ」である。

 ① 建設工事を発注者から直接請け負った建設業者は、当該建設工事を施工する

   ために締結した下請負契約の請負代金の額の合計が4,000万円(建築一式工事

   の場合は6,000万円)以上となる場合は、監理技術者を置かなければならない。

 ② 下請契約とは、建設工事を他の者から請け負った建設業を営む者と他の建設業

   を営む者との間で当該建設工事の全部又は一部について締結される請負契約

   であり、公共工事では一括下請負が全面的に禁止されている。

 ③ 請負契約は、当事者の一方は契約の相手方に対し当該契約に係る仕事を完成

   することを約するものであり、単に相手方の指揮命令に従い労務に服すること

   を目的としていない。

 ④ 複数の建設業者が共同企業体を構成し、一つの工事を複数の工区に分割し、

   各構成員がそれぞれ分担する工区で責任を持って施工する分担施工方式に

   おいては、分担工事に係る下請契約の額にかかわるず、当該分担工事を施工

   する構成員は、管理技術者を設置しなければならない。

 

 ( ii )工程管理で用いられる工程表の特徴などについて述べた次の文章のうち

   誤っているものは、「カ」である。

 ① 工程表には横線式工程表、斜線式工程表、ネットワークによる工程表などが

   ある。斜線式工程表の一つであるバナナ曲線は、時間の経過と出来高工程の

   上下変域を調べたものであり、施工難易度の管理に利用される。

 ② 進捗率を示したガントチャートは横線式工程表の一種であり、縦軸に作業名、

   横軸に各作業の進捗率を示したものであるが、各作業に必要な日数は分から

   ず、工期に影響を与える作業がどれであるかも不明である。

 ③ バーチャートは横線式工程表の一種であり、縦軸に作業名、横軸に作業に

   必要な予定日数と実施状況を示すことができるが、工程に影響を与える作業

   がどれであるかは分かりにくい。

 ④ アロー形ネットワーク工程表は、ある目的を達成するために必要な作業を矢線

   (アロー)で示し、作業と作業の相互関係や順序関係をネットワークで示した

   ものであり、各作業の他作業への影響及び全体工期に対する影響を明確に捉える

   ことができる。

 

 

 

 

 

 解答:

 

 ( i )④が誤りとなります。

  正しくは、

  監理技術者の設置は、発注者から直接請け負った元請工事の場合に必要となる

  ため、分担工事においては不要です。

  主任技術者の設置でよいとされています。

 

( ii ) ①が誤りとなります。

  正しくは、

  工程表には横線式工程表、曲線式工程表、ネットワークによる工程表などが

  ある。

   バナナ曲線に関する記述は正しい。