電気通信主任技術者 過去問解説(伝送交換設備及び設備管理)問1(1)

 電気通信主任技術者試験は比較的難関資格と位置付けられています。

 工事担任者試験と内容が似た部分もありますが、工事より運用に寄った内容と

 なっています。

 

 電気通信主任技術者 伝送交換設備及び設備管理

 過去問:令和元年 第2回 問1(1)

 ※日本データ通信協会 試験問題より引用

 

(1)次の文章は、デジタル伝送方式における伝送技術の概要について述べたもの

   である。「  」内の(ア)~(エ)に最も適したものを、下記の解答群

   から選び、その番号を記せ。

 

  デジタル伝送方式において、1心の光ファイバを用いた伝送技術には、1心

 双方向伝送技術、多重電雄技術などがある。

  1心双方向伝送技術としては、デジタル信号の送信パルス列を時間圧縮後、

 2倍以上の速度にしたバースト状のパルス列で送信し、この時間圧縮により空

 いた時間に反対方向からのバースト状のパルス列を受信する「ア」方式があり、

 これはピンポン伝送方式ともいわれる。

  多重伝送技術としては、複数のデジタル信号を時間的に少しずつずらして

 規則正しく配列する「イ」方式、また「ウ」を用いて複数の波長を多重・

 分離することにより複数の光信号を同時に伝送するWDM方式などがある。

 WDMは、多重する光の波長数を増やすことで伝送容量を大きくする光通信技術

 であり、波長間隔が比較的粗く、多重する波長数を10数波程度に限定した

 WDM方式として、光アクセスシステムに適用される「エ」がある。

 

 <(ア)~(エ)の解答群>

 ① QAM     ② 光減衰器 ③ TCM ④ 光合分波器

 ⑤ CWDM     ⑥ OFDM  ⑦ SDM ⑧ 光方向性結合器

 ⑨ 光変復調器 ⑩ TDM     ⑪ FDD  ⑫ ROADM

 ⑬ DWDM     ⑭ PCM   ⑮ FDM ⑯ エコーキャンセラ

 

 

 

 

 

 解答:

  デジタル伝送方式において、1心の光ファイバを用いた伝送技術には、1心

 双方向伝送技術、多重電雄技術などがある。

  1心双方向伝送技術としては、デジタル信号の送信パルス列を時間圧縮後、

 2倍以上の速度にしたバースト状のパルス列で送信し、この時間圧縮により空

 いた時間に反対方向からのバースト状のパルス列を受信する「TCM」方式があり、

 これはピンポン伝送方式ともいわれる。

  多重伝送技術としては、複数のデジタル信号を時間的に少しずつずらして

 規則正しく配列する「TDM」方式、また「光合分波器」を用いて複数の波長

 多重・分離することにより複数の光信号を同時に伝送するWDM方式などがある。

 WDMは、多重する光の波長数を増やすことで伝送容量を大きくする光通信技術

 であり、波長間隔が比較的粗く、多重する波長数を10数波程度に限定した

 WDM方式として、光アクセスシステムに適用される「CWDM」がある。

 

 ※平成27年度 第2回試験でも類似した問題が出題されました。

  今回の「ア」「イ」「エ」は全く同じ答えが入ります。「ウ」に関してのみ

  違う問題が出題されていました。

 参考:

  上りと下りに同じ波長の光を用い、光ファイバ内を伝搬する上りと下りの光信号

  を「光方向性結合器」を利用して分離し識別するDDM方式などがある。