工事担任者AI 1種 過去問解説(技術及び理論)第4問(2)

 アナログ式テスタについての問題となり、珍しい問題だなといった印象ですが

 合わせてデジタル式テスタについても触れていきたいと思います。

 

AI1種 技術及び理論

 過去問:令和元年 第2回 第4問(2)

  ※日本データ通信協会 試験問題より引用

 

 永久磁石で発生する磁界を利用する「イ」形のアナログ式テスタは、電流目盛

 の目盛間隔が一定(平等目盛)であるため指示値が読み取りやすく、電池などの

 直流電流を用いた回路の電流測定に適している。

 

 解答群:①可動鉄片 ②熱電 ③静電 ④電流力計 ⑤可動コイル

 

 

 

 

 

 

 解答:

  ⑤可動コイルとなります。

 

 永久磁石で発生する磁界を利用するのは可動コイル形となります。

 その他のアナログ式テスタは以下の特徴があります。

 

 可動鉄片形:コイルの磁界と鉄片による磁気誘導を利用。

 熱電形  :熱電対と可動コイル形計器の組み合わせ。

 静電形  :電極間の静電的な力を利用。

 電流力計形:固定コイルと可動コイルの間で発生するトルクを利用。

 

 アナログ式テスタとデジタル式テスタ特徴

 

  アナログ式テスタ:内部抵抗が低いため、抵抗の高い回路での電圧測定には

           向いていない。

           連続的に測定値変化を表すことができるため、数値変化

           の読み取りに適している。

  デジタル式テスタ:内部抵抗が高く、測定精度が良い。

           測定値の変化は読み取りずらい。

 

 現在ではデジタル式テスタが主流ではありますが、アナログ式テスタの数値変化

 に強い点で活用される場面も建設業ではあるため、違いを把握しておきましょう。